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白石木工×河合電器製作所様 100年使える無垢材の家具

白石木工×河合電器製作所様

100年使える無垢材の家具

 

今回の依頼主は、名古屋に本社を構える、河合電機製作所様。

1929年、電気ヒーターの開発会社として設立し、現在は電気ヒーターから発展し、

「熱のコンサルティングサービス」を掲げた技術支援も展開されています。

 

佐久社長とは経営者の勉強会でご一緒した事もあり、これまでに二度、会社を見学させて頂いています。

佐久社長の経営に向ける志や社員に対する想いはとても素晴らしく、特に、社員教育に関する取り組みは、

他では真似できないオリジナリティを感じます。

 

社長室をリニューアルしたい

 そんな佐久社長から、社長室のリニューアルのご相談を受けました。

社長に就任されて14年。これまでは、内装や什器のすべてを前社長がアレンジしたものを

そのまま使われていたそうですが、ようやくご自身のスペースを創るタイミングが来たとのこと。

 

お話を頂いた時、どんなご提案ができるか考えるのがとても楽しい時間でした。

さらに嬉しいことに、佐久社長は実際に制作現場を見たいと仰り、わざわざ名古屋から宮城の大衡村

まで足を運んでくださったのです。

 

「どのように製品や作品が作られているかを肌感覚で知りたく、現場を覗かせてもらいました。

白石木工の職人さん達が、生き生きと製品に向き合っている姿を見て安心することができました。」

と佐久社長。

 

空間の調和

オーダーを受けた後、河合電器製作所の社屋の空間デザイナー トランスワーク株式会社 代表の鈴木結加里さんを交えて社長室の考え方をまとめていただきました。

テーマは「ホンモノを使う、ホンモノに触れる、北欧調のデザインにする」。尚且つ、佐久社長の

要望にこだわるのではなく、あくまでも空間デザインを最優先し、机や棚が独立することなく、周囲の

壁、床、カーテン、アート作品と調和することが求められました。

 

100年使える家具へ

佐久社長の想いを生かしつつ、空間としての調和も考えて、今回テーブルに使用したのは、

ホワイトオーク無垢材。暖かみのある質感を素のまま生かした木材は、北欧家具にもよく使われています。

 

テーブルの天板は、奥行きが90cmと大きかった為、40枚の幅剥ぎ無垢材の中から反りが少ない4枚を

厳選し、その4枚のさらに反りが少ない部分を切り出して繋ぎ合わせます。

なるべく反りが来ないように、木表、木裏を交互に接合し、研磨をかけて一枚の板状にして天板を

作りました。

 

最後に、質感と木目を生かすため、オイルフィニッシュ仕上げを施しました。使い込む程に味わい深くなり、

この先100年は使える家具をイメージして作りこんでいます。

 

また、壁際に設置した棚は、部屋の壁の色と合わせて白色にしました。壁に馴染みますが、スポット照明

が当たると陰影が出来て美しい。床材とテーブルの色味も統一感があって、最終的に目指す空間デザイン

を実現できました。

 

使い勝手と質の両立を叶える

「机の肌触りが最高にいい!表面は予想以上になめらかな仕上がりです。クリア塗装をせずに木を

ぎりぎりまで磨いてもらっていて、洗練された製品に仕上がっているのに驚きました。

使い始めて数日しか経過しておりませんが、来る人皆、その美しさにびっくりされています。

棚も、こちらの想像以上に使い勝手が考えられており、心地良く使わせてもらっています。」出来上がった

家具を絶賛してくださった佐久社長。

コロナ禍で社長室で仕事をされる時間が長くなっているようですが、快適に過ごしていただけている

ようです。